認定NPO Living in Peace代表の慎泰俊が今会いたい人と、これからの働き方・子どもの未来について語ります
第4回
2014年1月27日(月)
衆議院議員 細野 豪志さん × Living in Peace 代表 慎泰俊
【前編】NPOも政治も、大切なのは問題をいかに「自分事」として捉えてもらえるか
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慎泰俊がいまお話ししたい人をお招きする対談企画『働きながら、社会を変える。』の第四回は、民主党の細野豪志さんをお迎えしました。細野さんは、民主党で「社会的養護を必要とする子どもたちを応援する議員連盟」の発足に尽力されるなど、子どもの社会的養護に取り組んでいらっしゃいます。

昨年の12/25のクリスマス、細野さんは、Living in Peaceが支援する筑波愛児園を、慎と共に訪問してくださり、この対談が実現しました。「票と金にならない」といわれる「児童養護施設」の課題になぜ取り組まれているのか、というお話しを中心に、これからのNPOと政治の関係や、NPOに期待することなどをたくさん伺いました。ぜひご一読ください。
(企画・構成:Living in Peace 教育プロジェクト)
「児童養護施設支援は、票にも金にもならない」
衆議院議員
細野 豪志さん
衆議院議員。1971年生まれ、1990年滋賀県立彦根東高等学校 卒業、1995年京都大学法学部 卒業、1999年三和総合研究所 退社、2000年衆議院議員初当選。
【衆議院議員として】
1期目(2000.6 ~ 2003.11)個人情報保護法の野党取りまとめ担当者として関わる。2期目(2003.11 – 2005.9)国民保護法制定に関わる。3期目(2005.9 – 2009.8)海洋基本法・宇宙基本法の制定に法案提出者として関わる予算委などで、天下りや公益法人改革などを追及。4期目(2009.8~2012.12)幹事長代理等を経て、内閣総理大臣補佐官、原発事故対応を担当し、担当大臣、その後環境大臣を兼任、民主党政策調査会長として政府与党の政策立案に携わる。5期目の現在(2012.12-2013)7民主党幹事長党綱領検討委員会の委員長として「綱領」策定の中心的役割を果たす、現在は文部科学委員会に所属

細野さん:まずは本州縦断マラソンの完走、お疲れ様でした。 (以下、敬称略) 慎  :ありがとうございました。 細野 :1,700kmを1か月近くかけて走られたんですよね。Twitterで見てました。 慎  :はい、ありがとうございます。青森から山口まで本州を縦断しました。
(注:慎は昨年末、27日間かけて、本州をマラソンで縦断しました。ご興味がある方は、慎のTumblrをご覧下さい。
 http://taejun-shin.tumblr.com
細野 :慎さんがそれだけ走り続けるのは、なぜなんでしょう。それによって自分が変わるとか、苦しみを乗り越えるとか、何か理由があるんですか。 慎  :そうですね、独立して新しい仕事を始める前にやっておきたかったんです。僕の起業は金融の仕事で、やるべきことをどれだけきちんとやるかが勝負なんです。今回自分で本州縦断マラソンの日程をつくってみてすごくしんどそうだったので、これはその力を鍛えるチャンスだと思い、始めたんです。 細野 :はい。 慎  :もう一つは、僕は人間の学びって身に染みて思ったものじゃないとなかなか自分のものにならないと思っていて。 細野 :なるほど。 慎  :子どもでも分かるような当たり前のことでも、頭では分かっていても、本当に学べているかというとそうでいないことがほとんどだと思うんです。でも、肉体的に本当にしんどくなったときに、子どものときの学びのようなものを、体をもって痛感することがあるんですね。そういう、体で学ぶということも含めてやってみようと思いました。あとは、日本を知りたいという想いもありましたね。

細野 :これまで慎さんは、金融の世界で仕事をし、そのかたわらで児童養護施設の支援をやっておられた。次は、起業して自分自身で事業をしながら、児童養護施設の支援も継続されるということですよね。おそらく、その選択についても、走りながらいろいろ考えられたと思うのですが、今、改めていかがですか?
慎  :そうですね。児童養護施設支援はライフワークで、息が長い事業だと思っています。子どもは1日で変わるものではなく、早くても2年や3年、時間かけて一緒に過ごしていかないとわからないこともいっぱいあるし、変わらないこともいっぱいあるので、これはずっと息長くやっていきたいと思っています。それは本業が変わっても、変わらないですね。
細野 :そうですか。
慎  :さて、改めまして、今日は、私たちLiving in Peaceが支援している筑波愛児園を一緒に訪問してくださってありがとうございます。児童養護施設を支えてくださる国会議員の方はたくさんいらして、今年民主党では、細野さん、岸本周平さんや辻元清美さんが中心になって「社会的養護を必要とする子どもたちを応援する議員連盟」が発足しました。本当に感謝しています。私が感謝と言うのも変ですけれども...。
細野 :いえいえ、それは。
慎  :児童養護施設支援は「票にも金にもならない」というのは私がよく聞いてきたことです。なので、今日は、なぜ細野さんがこういった支援をするように思ったのかということについて伺い、それ以外にもいろんなお話もしていければと思っています。よろしくお願いします。
細野 :はい、よろしくお願いします。
慎 泰俊 Taejun Shin
1981年東京生まれ。
朝鮮大学政治経済学部法律学科卒、早稲田大学ファイナンス研究科修了。モルガン・スタンレー・キャピタルを経て、現在はPEファンドの投資プロフェッショナルとして様々な事業の分析・投資実行・投資先の経営に関与。
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